高齢者でも住宅ローンは借りられるのか?
住宅ローンを販売していた時、相談が多かったのが、タイトルの質問です。
「年齢が60歳以上なんですが、住宅ローン借りられますか?」
まず、結論を言うと、意外と借りられます。ただし、一定の条件があります。
「年を取ったら、賃貸も借りにくくなるし、ローンも通らない。若い内に家を買わなければ・・・」
と思っている人がいましたら、ちょっと視点を変えるきっかけになります。
意外と、高齢になっても、住宅ローンは借りることができます。
なので、無理して家を若い内に買わなくても良いです。
ちなみに、まさに今現在、妻に、
「老後どうするの?いつまでも賃貸で消耗してるつもり?」
とプレッシャーをかけられています。
ですので、妻への反論の意味もこめて、この記事を書いています・・・
こんな高齢者は、住宅ローンは借りられません・・・
もちろん、どんな高齢者でもローンの審査が通る訳ではないです。
以下の全てに該当している高齢者は残念ながら、審査が通りません。
・世帯収入が国民年金のみである。(厚生年金は受給していない。)
・貯蓄が一切ない。(現金もない、不動産もない。)
逆にこれに該当していない場合は、意外と高齢者でも住宅ローンの審査は通ります。
多分、このブログを見ている人って自分と同世代(20代、30代)が多いかと思います。
ですので、
「おいおい・・・高齢者で貯金が全くない人なんてそんなにいないだろう・・」
と思うでしょうが、悲しいことに意外といたりします。
「用意できて10万くらいがやっとかな・・」
と、言われて、「不動産も持っていない」、「年金も年収100万以下」、「今は無職です。」だと、お手上げ状態になります。
この場合でも、子供を巻き込めば、手がない訳ではありません。
いわゆる親子ローンというもので、子供に債務を引き継がせるのであれば、子供がそこそこの収入があれば、簡単に通ります。
ですが、高齢者なのに、貯金が0の人って、家庭環境もうまくいっていないという場合が多いです。
なので、結局子供にも頼ることができないという悲しい結末に終わります・・
最低限のハードルを超えていて、そこそこの金額なら高齢者でも住宅ローンは組める
上記の条件に該当しないのって、意外とハードルが低いと思いませんか?
「嘱託社員だけど、年金と合わせれば、年収400万以上はあるよ。」
「年収は年金しかないけど、貯金は数百万円あるよ。」
これなら、60代以上でも十分住宅ローンの審査は通ります。
ただし、「3,000万以上の家を買いたい」、「全てローンでまかないたい」とかは無理です・・・
あるいは、「年齢が70歳以上」も厳しいです。
完済時の年齢が「80歳」と設定している銀行が多いので、返済年数が短くなり、月々の返済額がかなり高くなってしまうからです。
年齢が60代で、世帯年収400万以上、借入額が2000万円以内なら、通る可能性が高いです。
持病があって、団体信用生命保険が入れない・・
高齢者になると、住宅ローンを借りる際に、問題になるのが、健康状態です。
住宅ローンを借りる際は、原則、団体信用生命保険に加入する必要があります。
団体信用生命保険とは、ザックリ説明すると、債務者が死亡した場合に、残っている住宅ローンが免責される保険です。
これは、生命保険なので、当然重い持病があると、加入できないケースがあります。
しかし、全ての住宅ローンで、団体信用生命保険が必須という訳ではありません。
例えば、住宅金融支援機構が行っているフラット35の場合、団体信用生命保険が任意となっています。
ですので、団信に入れない場合でも、住宅ローンを組むことは可能です。
ただし・・・団信に加入していなければ、当然債務者(例えば・・夫)が亡くなっても、住宅ローンは残ります。
家族がいる場合は、ここら辺の事前の相談が不可欠になります。
独り身の場合は、相続人になる親族に軽く説明をしておけば、団信に入ってなくても問題にはならないでしょう。
結論としては、持病がある人は家族と相談して、団信必須でないフラット35で住宅ローンを借りるという解決策があります。
結論:老後にも働けるスキルを磨いて、最低限の貯蓄をすれば、持家でなくとも大丈夫
結局、高齢者になっても稼げるスキルがあって、そこそこの貯蓄をしていれば、持家でなくとも、そこまで心配しなくても大丈夫です。
まあ、現在でも、住宅ローンを借りられるから、これから超高齢化社会になれば、なおさら借りやすくなると個人的には思っていたりします。
ちなみに、賃貸も、物件が大量に余り、客が高齢者ばかりになれば、借りやすくなるのでは・・と思ってます。
ですので、「若い内に家を買う必要はない」というのが結論です。
妻も一応、この説明で、納得してくれてます。今のところは・・・