はてなブックマークでこんな記事が話題になっていました。
田舎高卒は自分が底辺ってことさえ知らない
内容は本文を見てもらった方が早いですが、要するに田舎の高卒の人たちは、狭い世界で生活しており、収入や知識面、さらに性格などにおいて、都心の大卒と比べて圧倒的に劣っていて不幸だということが書かれています。この記事を読んで、自分が感じたことは、いやいや地方郊外に住んでいる高卒の人たちの方が全然幸せそうに生きてるじゃん!ってことです。その理由を今回は書いていきます。ちなみに、自分は都内ではありませんが、関東圏で育ち、大学に進学し、関東圏の会社で働いています。
全国平均で大学進学率は約50%、東京でも3人に1人は高卒
まず、はじめに高卒、大卒の割合はどんなものかと調べて見たのですが、全国平均は54.7%と約半分の人は大学に進学します。(※短大も含みます。)都道府県別ですが、トップが東京、京都で大学進学率66.5%、ちょうど3人に2人、最下位が沖縄で39.2%といった感じになっていました。これ見て、自分がまず思ったのは、現代でも大卒は圧倒的多数という訳ではなく、高卒の人のボリューム層もかなり大きいということ、地方と東京の大学進学率の差がそこまで大きくないということです。トップである東京と最下位の沖縄の差は約20%と大きいですが、これが地方中核都市がある愛知(58.7%)、広島(59.9%)、福岡(54.4%)と東京以外の首都圏、埼玉(56.9%)、千葉(56.1%)、神奈川(61.5%)と比較するとそこまでの差はありません。(学校基本調査-文部科学省より)つまり、首都圏においても高卒の人たちは決してマイノリティではなく、むしろマジョリティだということです。そして、これだけの人口規模があるのだから、そもそも高卒の人たちは多種多様な人々がいます。一概に高卒=リテラシーが低いとは言えません。学歴がなくともヤンキーの虎と呼ばれるような行動力があり積極的に起業をする人々もいます。
大卒都内勤務より地元の高卒の方が地縁を築いている
地元に住み、地元で働いている高卒の人たちは、地元に根付き、子供の頃からの友人たちとの縁をずっと保っています。大卒で都内の大企業に努めている人たちは、卒業から間もない時期は、それなりに大学の友達と仲が良くとも、転勤や結婚を機会に疎遠になり、家族や会社以外の人との結びつきが弱くなりがちです。高校以前の地元の友人とは大学入学時点で既に疎遠になっていることが多いでしょう。小学校からの友人たちと大人になっても繋がり続けていることは、狭い世界に閉じこもってると言えなくもないですが、逆に絆を大事にしているともいえます。そういう絆は維持するのが面倒な点もありますが、日々生活をしていく中でメリットも大きいでしょう。少なくとも、都内で働き、会社での人間関係しかなく、頼れる友人がいない状況よりはマシです。自分は今30歳ですが、正にそういう状況で、家族以外に困った時に頼れる友人は皆無です。まあ、人付き合いが面倒と思う性分なので、自業自得ですし、後悔してる訳でもないのですが(笑)
地方にいても多様な人間と触れ合うことができる
最初にも述べましたが、一言に高卒と言っても日本の人口の5割を占めるのですから、多種多様な人間がいます。地方であっても、ただ無気力に生きている人もいればヤンキーの虎のような自営業者、経営者もいます。そういう人たちと地元の縁を通じて関係を築くことは本人の積極性があれば容易でしょう。逆に都内であっても、会社の歯車として働き、日々の仕事に疲れ、ただ無気力に生きている人間も多くいます。というか自分も含め、大半の人間はそうでしょう。もちろん都会の方が、人口も多いから面白い人と出会うチャンスが多いのは事実ですが、結局のところは本人のやる気次第であり、地方、高卒というだけでどうしようもないほどのハンディキャップを背負ってるとは思えません。地元に留まり、昔からの友人関係を大事にして、積極性を持ち様々な人々と関係を築き、広い視野を持っている人は地方にもいます。(数は少ないでしょうが、それは都内も割合という意味では同様でしょう。)
本日の社会を生き抜く知恵
高卒の割合は日本全国で約半分、東京でも3割はいる。そして、大学に進学せず、地元に残っている人たちの方が結びつきが強い。その中には、地元の縁を大事にして、地元で起業した経営者、自営業者もいる。彼らの方が、都内で窮屈な生活を送っている大卒のサラリーマンよりも自由に生き、幸せな人生を送っているかもよ。