突然ですが、物心がついたころからずっと思っていることがあります。それは専業主婦(主夫)って明らかに人間をダメにする制度だなっと・・自分は専業主婦の母、サラリーマンの父という政府が推奨する標準世帯によって育ったのですが、自分の母を見て中学生くらいからずっと思っていたことは、「この人ってなんでこんなに視野が狭いのだろう・・・」、「専業主婦って何もやってないよな・・・」ということです。ある集団をカテゴリー化して叩くというのは嫌いなのですが、それを承知で今回は自分が専業主婦(主夫)が嫌いな理由を書いて行きたいと思います。
この便利な世の中で子供がいない場合、専業主婦(夫)ってそもそもやることないでしょ
今でも、結婚したら夫が外で働き、妻は家で家事をこなすという考え方の人は一定程度いて、伝統みたいになっていますが、そもそも専業主婦という制度が日本に根付いたのは戦後の高度経済成長期の極一部の間に過ぎません。
「家庭教育支援法」成立目指す自民 「伝統的家族」なる幻想 家族の絆弱まり、家庭の教育力低下--!?(毎日新聞より)
『専業主婦は日本の伝統』と勘違いする人もいますが、70年ごろまで日本女性の就労率は欧米諸国よりも高く、専業主婦が一般化するのは高度成長期なんです。
高度経済成長期に専業主婦が増えた理由は、農業などの自営業者の人が減って、勤め人、つまりサラリーマンが増えて、今まで家の中で家業を手伝って人たちが家事労働を行うようになったためです。当時は、今のような便利な家電はなく、洗濯、料理をするのも大変だし、女性が企業に雇われて働くのも今よりも困難な時代なので、男が外で働いてお金を稼ぎ、妻が家で家事労働をこなすというのは、合理的なモデルだった訳です。さて、現代はどうでしょうか。洗濯をするのも、乾燥機付きのドラム式洗濯機を買えば、ボタンひとつで終了、料理をするのは、クックパッドを見て、数千円のティファールの高性能なフライパンを使って、世界各国の調味料をイオンで数百円で買ってくれば、誰でも簡単に時間をかけずにそれなりに美味しい料理は作れます。もちろん、掃除は今でもそれなりに時間はかかると思いますが、毎日一日かけて行う仕事ではありません。正直、現代の子供がいない専業主婦(主夫)ってほとんどやることないと思うのです。
結婚したら専業主婦(主夫)になりたいと思っている人は単に楽したいだけ
現代において子育てを除いて家事はかなり効率化されており、専業で行う必要がないにもかかわらず、「結婚したら夫を支える専業主婦になりたいの!」と目を輝かせて語っている人は未だに多くいます。その人たちの本音は、単に仕事をするのが嫌でパートナーの稼いだお金で楽に過ごしたいと考えているだけだと思います。人間は楽ができるのであれば楽をしたい基本的になまけ者な生き物です。女性は結婚したら、仕事を辞めて、専業主婦になることが許されるという風潮があれば、当然女性は面倒でつらい仕事を辞めてほとんどやることがなく楽ができる専業主婦になることを選ぶでしょう。ただ、少し冷静に考えてみればわかることですが、専業主婦になり夫の収入のみに頼るというのは非常に危険なギャンブルです。結婚は当人の自由意思によってのみ継続しているものであり、一方でその拠りどころとなる人の心は基本的にうつろぎなものです。パートナーの気持ちが生涯変わらないと考えるのは、あまりにも楽観的過ぎます。また、よしんばパートナーとの関係が長期にわたり継続したとしても、パートナーの収入が安定的に続くかどうかは未知数です。最近の例を挙げれば東芝のケースなどに見られるようにたとえ大企業であっても長期にわたり業績を維持するのは困難であり、いつパートナーの収入が激減してもおかしくはありません。つまり、専業主婦になるという選択をする時点で、リスクを考慮し将来を冷静に見通す能力が低い人だと考えられます。女性に人気がある高収入、高学歴の人=合理的に物事を考えることができる人で、そのような愚かな人をパートナーに選びたいと思う人は非常に少ないのではと思います。
家に閉じこもり、社会との関係がなくなると人は愚かになる
専業主婦になった場合のもっとも大きな弊害は、社会やコミュニティとの関係が絶たれると、人は愚かになるということです。毎日家の中で過ごし、パートナーや特定の友人としか接しない状況が続けば、入ってくる情報も少なくなり、視野も狭くなります。自分も、10代の頃、高校を辞めて数ヶ月間、ほぼ家族というコミュニティの中でしか過ごしていなかった際に、極端な思考回路に陥った経験があります。毎日同じ仕事をしているサラリーマンやOLも同じように思えますが、仕事の場合は、嫌な人間とも接しなければならないし、取引先も含めてそれなりの数の人間と接することになるので、否が応でも自分とは異なる考えを持つ人々と触れる機会が多くなり、視野も広くなります。もちろん個人差はあるかと思いますが、自ら専業主婦になるという選択をする人で、視野を広げようと自ら外に行くような行動力のある人は少ないように思えます。色々と専業主婦に対する思いを書いていきましたが、今回この記事を書いた一番の理由は、妻が今月末で仕事を辞めて専業主婦になるからです・・・
本日の社会を生き抜く知恵
専業主婦になるという選択は一人の人間の収入のみをあてにする極めてリスクの高いギャンブルである。また、専業主婦になると閉鎖的な家庭内でのみ過ごすことになり、極端に視野が狭くなる危険もある。