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処世術

大家との敷金返還交渉を実際にやってみた!

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引っ越しの際に一番気になること・・それは敷金がどれくらい戻ってくるのかということ

転居することになって、引っ越し業者の手配やら、新居の間取りやらの確認をやっていよいよ引っ越し間近となって、気づいたこと。

正確に言えば、気づいていたが、面倒なことを先送りにするという人の性故に見て見ぬふりをしていたこと。それは・・敷金いくら戻ってくるのかなあ・・ということ。

今回、引っ越しした際に、実際に大家さんと交渉する機会が持てたなので、備忘録的にここに書き散らかします。これから、引っ越す人は、参考にして下さい。

まずは不動産会社に聞いてみる

人が不安に思うのは、未知ゆえにという言葉があったような気がするので、まずは確認。

ということで、不動産会社にメールで聞いてみた。

○○株式会社 
担当者 さま

お世話になっております。
○○に賃貸している○○と申します。

○○月○○日で退去することになりましたが、一点ご質問があります。
敷金の清算はどの程度の金額になりますでしょうか。
お忙しい中、申し訳ありませんが、メール頂ければ幸いです。

敷金の返還金額は当日ではないとわからない・・

不動産業者から返信が来たが、敷金返還の金額は当日でないとわからないとのこと。家の状況を、引き渡し時に見て、その場で提示するということらしい。

まあそりゃそうだわな・・と思ったが、いきなりその場で金額を提示されたら、考える時間ないじゃん!業者の言い値になってしまう!と懸念が募る。

こりゃ事前に知識武装せねば・・とネットの海を泳ぎはじめる。

グーグル先生に聞いてみる

困った時はグーグル先生に聞いてみようと「敷金返還」「賃貸 退去 負担」で検索をする。

さすが、グーグル先生とばかりに、大量の情報が出てくるが、調べた中で重要な要点は以下の4つ。

  • 契約書に記載されていることが問答無用で適用される
  • 汚れの補修等は、基本大家(賃貸人)負担で、相当の過失がない限り借主(賃借人)は負担しなくてよい
  • 敷金返還金額は引渡し時に決めなくてもよい。(清算金額の書類にサインしなくても、引き渡しは有効。)

早速、契約書を調べてみると、「ルームクリーニング費用は借主負担」という文言を発見・・・。

まあ、ほとんどの賃貸契約書にもこの文言を入っているらしいのでこれはやむを得ない。後は、クリーニングの平均相場をググり、決戦の日に備える。

いざ!引き渡し当日!ここからは臨場感がある実況風でお送りします!

引き渡し当日、事前に頭の中で、言うべきことを暗唱しながら、緊張しながら元の家に向かう。

家の前には、既に業者の人間が待っていた。相手は、貫禄があるいかにもな不動産業者の強面のオッサン・・・

この人に「高すぎる!!」と言うのは勇気がいるな・・・と思いながら、部屋の中に入る。

強面オッサンは、部屋に入り、ペンを片手に、隅々調べて、一通り、見回した後、「なるほど、綺麗に使ってますね~」と一言。

以外な落とし穴・・・予想外の壁の黒ずみ・・

これは、かなりの敷金が戻ってくるのでは・・と期待が膨らむ。すると、オッサンが、目をギラリと光らせて、「ここ汚れてますね・・」と、壁を指す。

やはり来たな・・とばかりに調べていた知識を披露する。
「そこ冷蔵後ヤケです。でも、これって大家さん負担ですよね」
「ええ・・ここは大丈夫です。ではなくて、この黒ずみなんですが・」

えっ!そっちのこと!想定外の指摘に戸惑う。しかも、オッサンが指差す先の壁は確かに誰が見てもかなり黒ずんでいる・・・

「これ・・何だろうな・・テレビじゃないですよね・・これ・・落ちないな・・多分」

雲行きが急速に怪しくなってきた。強面オッサンは、顔に深いシワを作り、さらに強面になり、ペンをすばやく書面に走らせる。

何故かスナックのママ風の大家さんが登場・・・・

と、このタイミングで何故か、大家さんも登場。えっ!今日の立会って大家さんも来るの!?しかも、大家さんも強面オッサンと同じくらいの結構なキャラ。

大阪のオバちゃんかスナックのママのような押しが強そうなオバちゃんの雰囲気を醸し出している・・・

オッサンは大家さんに挨拶をした後、部屋の隅に向かい、電卓を操作して、費用を計算、弾いた金額を書面に記載し、目の前に突きつけてくる。

「ちょっとアシでちゃいますね。敷金じゃ納まりません。」

大家の目の前で原状回復費用の値下げを交渉する羽目に・・

敷金返還どころか、プラスで払うって・・しかし、動揺を抑える時間もあたえてくれずに、オッサンは「よければサインを!」と迫ってくる。

さすがにこれは・・と意を決して、NO!を伝える。
「壁の黒ずみ・・あれ、自然損耗で賃貸人負担じゃないですか・・」
「・・・それは・・・大家さんに相談してみないと・・」
目の前にいるオバちゃん大家さんの視線が痛い・・・オッサンはオバちゃん大家を部屋の隅につれて、小声で相談。でも、部屋狭いのと、オバちゃんの声が大きいから丸聞こえなんだけどね・・

オッサン業者、オバちゃん大家、三者協議の結果、出た敷金返金の金額は・・

「この壁の黒ずみの清掃費用・・大家さんに負担してもらいたいって言っているんですけど・・」
「えっどこ!ここのこと!これ洗えば落ちるの!?これくらい洗えば落ちるでしょ!落ちるわよね?」
「いや・・私も何千件と見てきましたけど、断言はできないので。落ちなかった時のことも考えないと・・」
「まあ・・そうだよね。落ちるならいいけど、落ちなかったら・・・そこは、相談しないとね・・」
「わかりました・・ではそれで・・・」

オッサン業者が戻ってきて、(といっても2メートルくらい前にいるから、離れて話す意味ほとんどないんだけど・・)「いや~よかったですね~大幅に変わりました!」と金額を再び表示。結果・・

清掃して、黒ずみが取れれば負担なしということで落ち着く・・

これにて一見落着というほど、スッキリはしなかったが、とりあえず意を決して交渉したおかげで、3万円(壁の張替え費用の負担分)くらい節約できるかもなので、よかったとしておきます。

ところで壁の黒ずみはいったい何が原因だったのだろう・・・

部屋を出て、新居に帰る途中考えていたのだが、まるで思いつかない。

ただ、いつも自分が座っていた椅子の後ろがちょうど黒ずんでいたので、多分・・髪のワックスや人の油脂が原因なのだろう。

でも、住んでいた2年半で、ただ人がもたれかかっていただけであそこまで壁は黒ずむのだろうか。

とりあえず、次の家では髪を壁につけて、もたれかかるのはやめることにする・・

結論・・壁に髪をつけて長年もたれかかると黒ずんでしまい、思いのかけない原状回復費用を請求されるので、気をつけよう・・

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