第二次世界大戦の原因を一言で説明する。
歴史モノが好きなので、それ系の本をよく読んでいる。
そんな本の中で、衝撃的な記述を見つけたので、本日は、タイトルの通り「第二次世界大戦の原因」を簡単に一言で説明してみる。
第二次世界大戦の原因って、ある程度歴史に明るい人にとっては当然の常識かと思う。
なので、大抵の人は、
「何を今さら・・・・そんなの世界恐慌に、敗戦国のドイツの賠償金とかだろ」
と、思うだろうか。
しかし、もっとはるかに単純。
原因は「ヒトラー」。
「いや・・ヒトラーがいなくても、当時の情勢では、別の独裁者が生まれていただけでしょ。」
と自分は思っていた。
ヒトラーが第二次世界大戦の一因になったことは、当然自分も認識していた。
しかし、ヒトラーがたとえ、異常な人格の持ち主だとしても、あくまで一人の人間に過ぎない。
なので、ヒトラーのような独裁者が生まれる社会情勢こそが、真なる戦争の原因と思っていた。
大きな歴史の渦の中で、避けがたい運命によって、世界大戦は起きたと思っていた。
そう思わなければ、到底納得できなくないか。
世界で数千万人規模の犠牲者を出して、日本はもちろんのこと、現在に至るまでの世界の方向性を決定づけた先の大戦。
恐らく数億人の運命を変えただろう戦争が、必然ではなく単なる一人の男の性格や野心が原因だなんて、あまりにもやりきれない。
第二次世界大戦の原因はヒトラーの性格とその野心にあったという点で、歴史学者の見解はほぼ一致している。
ここ数年読んだ本の中で、一番衝撃的な記述。
ようは、第二次世界大戦は必然でもなんでもなく、ヒトラーさえいなければ起こらなかった。
それが、昨今の歴史学者の見解だそうだ。
いわく、第一次世界大戦という、未曾有の大戦によって、ヨーロッパは、手酷いダメージを負っていた。
当時のドイツはヴェルサイユ条約で屈辱的な制裁を受けていたり、世界恐慌によって経済が酷い状況に陥っていたのは確かに事実。
しかし、ドイツ国民の多くは、再び戦争を仕掛けたいなど夢にも思っていなかった。
もちろん、ドイツ以外の主要国も同様。
日本についての記述はなかったが、ドイツがポーランドに進行する前に、既に日中戦争が勃発しているから、そこのところはどうなのだろうか。
ドイツがナチス政権でなければ、ヨーロッパでの戦争は勃発していない。
そんな状況下では、日本もアメリカから過大な要求をされたかといって、単独で、戦線を拡大していない可能性は大いにある。
そもそも、日中戦争も、ヨーロッパの不穏な情勢がなければ、起きていない可能性はある。
とすると、太平洋戦争までの規模にまでは拡大せずに、事態は終息したかもしれない。
ちなみに、この本では、第一次世界大戦の原因も一人の男が原因だとしている。
第一次世界大戦の直接の原因となったのは、承知のとおり、オーストリアの皇太子が暗殺されたことがきっかけ。
つまり、この暗殺犯こそが、原因と指摘している。
オーストリアの皇太子が暗殺されるという悲劇がなければ、当時の列強は対立していたとはいえ、戦火を交える状況にはなかった。
こちらもヒトラー以上に、身もふたもない。
第一次世界大戦がなければ、その後の世界情勢もまるで違ったものになったはずだ。
間違いなく、第一次世界大戦は、20世紀という時代に決定的な方向性を与えたはずだ。
それほどの重大な出来事の原因が、単なる暗殺犯=テロリストなのだから。
自分も含めて、多くの人は、歴史には大きな必然があると考えがちだ。
そう考えないと、なかなか納得できない。
しかし、一人の人間のちっぽけな欲望や野心が、偶発的に大きな流れを生んでしまうというのが実際の歴史なのかもしれない。
単なる偶然で、あそこまでの被害を生んだというのは、あまりにも身もふたもないが・・
<参考文献:暴力の人類史>