社会を生き抜く知恵

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処世術

タイプ別で見る上司の危険度と対策②~上司にはひたすら媚を売れ!~

投稿日:2016年12月29日 更新日:

前回の記事では、2つの上司のタイプとその対策を記載した。今回の記事では、さらに2つのタイプの上司を自身の経験を下に解説する。ちなみに、全ての上司に対する共通の対策として、決して上司の前では歯向かわないことが何より重要だ。上司の言っていることが明らかにあなたの経験から考えて間違っていると思われる場合でも、表面上は指示に従うこと。誤った指示によって、引き起こされる事態が取引先からの大きなクレームにいたるなど、重大な事態にいたるまで全くの見当違いというのはまれであるし、とりあえず指示に従い、曖昧な仕事に終始し、被害を最小限に留めることもできるはずだ。ならば、やはり従うという意思表示を上司の目の前で明確に行い、反乱分子ではないことをアピールしておこう。その後に、一応上司の指示通りに仕事をしたことを報告することもお忘れなく。「〇〇さんの言ったとおりにやったら、ずいぶんと仕事がはかどりました。さすがですね」と何食わん顔で嘯けたのなら、あなたはもう一人前の組織人だ。あなたが、個人事業主や会社オーナーでなく、組織に属し、給与をもらっているのなら、あなたの一番大切なお客様は取引先ではなく、直属の上司なのである。あなたの評価や処遇を決める権限を持つ者を何よりも重要に扱うのは当然のことだ。

以上の前提を踏まえて、私が仕えた上司と実戦した対応策を見ていただければありがたい。

部下から総スカン状態のあまりに頼りなさ過ぎる優秀不断な上司

この上司は強権的とは正反対で、基本的には良い人なのだが、いかんせんあまりにも上に掛け合う力が弱い。また、部下に対しても強く言えない。全てにおいて、押しが弱いのである。そのためか、部下連中も舐め切っており、指示をあからさまに無視するとこもしばしばある。その反動か、はたまた部下から下に見られていることを自覚しているのか不明だが、突然切れて、強気な行動を取ることも稀にある。指示は一貫性がなく、やり通す力がない。

危険度1
対策→部下から孤立しており、日々不安を感じている状態なので、一緒に昼を食べるなどして愚痴を聞き、自分は上司の側に立つことを積極的にアピールすれば、簡単にあなたの印象は良くなるだろう。弱いとはいえ、上司であり、権限もあるのだから、取り入って損はない。だが、ここで注意が必要なのは、同僚連中には、上司がいないところでは、自分も上司を嫌っていることをアピールして、バランスを取っておこう。露骨に上司側に立つと、今度は自分が部内で孤立することになりかねない。その場合、日和見主義のこの頼りない上司はあっさりとあなたを見放し、今度はあなたを批判する立場に鞍替えし、同僚たちと連携を取り、あなたを攻撃することになる。

強迫観念に憑りつかれているのか部下を全く信用しない神経症な上司

最後に紹介する上司は、気が小さいのか神経質なのか不明だが、とにかく部下のあらゆる仕事(特定の範囲限定だが)に介入しないと気がすまないタイプ。部下のことを信用しておらず、全てを自分で行わなければ気がすまない。細かなことでも報告を怠ると、後でかなり詰められることになる。一方、自分の苦手分野は(この人の場合は営業だった)、部下に任せきりで、全くフォローしていなかった。後々、考えてみると、管理部門から営業部門に配属され、回りは営業経験が長い部下ばかりだったので、自分の権威を誇示するために、事務関係に強迫的とも思えるほど細かい指示を出していたと思われる。被害者意識が強く、劣等感の塊のような人でもあった。

危険度3(レッテル貼りされてしまうと、危険度は5になる。)
対策→上司が重要視する事柄(こまめな報告、細かい事務を滞りなくやるなど。)を手抜かりなくやることを徹底し、徐々に信用を勝ち得るしかない。だが、このタイプは人としての器が小さく、根に持つので、一度レッテル貼りをされてしまうと、修正がかなり難しい。劣等感も強いので、全てを卒なくこなす優秀な人だと、僻み根性から理不尽な攻撃に晒されることもある。基本的には、気が小さいので、同僚と徒党を組み、仲が良いことを常にアピールし、自分を攻撃すると、タダでは済まないことをわからせておけば、上司からの妨害も少なくてすむ。

以上が、私がこれまで仕えてきた上司の分析になる。会社で働く人たちにとって、この記事が少しでも参考になればうれしい。自分の利益を最大化するために、誰もが自分本位に動いている職場という群れの中で生き抜くためには、直属の上司との関係が何よりも大事だ。上司の性格に応じて、自分も性格を変えて、役割を演じることが必要になる。職場とは一種の舞台なのだから。

今日の社会を生き抜く知恵

上司との関係は組織で働く者にとって何よりも大事。取引先や客よりも優先して、上司のご機嫌を取ることに労力を費やすことが必要になる。あなたにとって、一番のお客様は直属の上司なのだから。

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